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税務署から贈与税のお尋ねが届いた場合の対応方法

税務署から贈与税に関する「お尋ね」が届くと、「何か悪いことをしてしまったのではないか」「税務調査に入られるのではないか」と不安になる方も多いと思います。

特に、親や祖父母からお金をもらった、住宅購入資金を援助してもらった、現金手渡しでまとまった金額を受け取った、という場合には、贈与税の申告が必要だった可能性があります。

当税理士事務所にご相談があった方の中でも、結構な割合の人が、贈与税というものがかかること自体知らなかったというケースがあるのです。そのため、いきなり税務署から手紙が届いて驚いてしまうようですね。

税務署からのお尋ねは、必ずしも税務調査そのものではありません。しかし、税務署が「贈与があったのではないか」「申告が必要だったのではないか」と確認している段階ですので、放置したり、事実と異なる回答をしたりするのは危険です。

この記事では、税務署から贈与税のお尋ねが届いた場合に確認すべきこと、無申告だった場合の対応方法、税理士に相談すべきケースについて解説します。

既にお尋ねが届いてしまってご不安な方は、一度ご相談ください。

→贈与税のお尋ねについて税理士事務所に相談する

税務署から届く贈与税のお尋ねとは

贈与税のお尋ねとは、税務署が納税者に対して、金銭や財産の移動について確認するために送る文書です。

たとえば、住宅を購入した方に対して、購入資金の出どころを確認するためのお尋ねが届くことがあります。自己資金、住宅ローン、親族からの援助、配偶者からの資金提供など、どのように購入資金を準備したのかを確認されることがあります。

また、不動産の取得だけでなく、相続税調査、預金口座の動き、親族間の大きな資金移動などをきっかけに、贈与税の申告漏れが疑われることもあります。

お尋ねが届いたからといって、直ちに贈与税が課税されるとは限りません。しかし、税務署が何らかの理由で資金移動に関心を持っている状態ですので、慎重に対応する必要があります。

ちなみに、税務署から連絡があったのちに、インターネットで当税理士事務所を探してくださってご相談いただいた方の内、最初から税務署が実地の税務調査をしたいという理由でコンタクトしてきた場合よりも、お尋ねが届いた場合の方が追徴課税される可能性は低いですね。

これはつまり、お尋ねの手紙送付の段階では、税務署としてもまだ確証がなく、まずは念のためにお尋ねを送って、必要な人には申告を促している状況であるためだと考えられます。

お尋ねが届いた場合にまず確認すべきこと

税務署から贈与税のお尋ねが届いた場合には、すぐに回答を書くのではなく、まず事実関係を整理しましょう。

確認すべき主な内容は、次のとおりです。

  • 誰からお金や財産を受け取ったのか
  • いつ受け取ったのか
  • いくら受け取ったのか
  • 現金手渡しなのか、銀行振込なのか
  • 受け取ったお金を何に使ったのか
  • 贈与なのか、借入なのか、生活費・教育費なのか
  • 過去にも同じ人からお金を受け取っていないか

贈与税は、原則として1月1日から12月31日までの1年間に受けた贈与をもとに判断します。そのため、「何年分の贈与なのか」を整理することも重要です。

 

たとえば、令和5年に300万円、令和6年に200万円を親からもらっていた場合には、それぞれの年ごとに贈与税の申告が必要かどうかを確認する必要があります。

親からもらったお金は贈与税の対象になることがある

親からお金をもらった場合でも、すべてが贈与税の対象になるわけではありません。

たとえば、通常必要と認められる生活費や教育費として、その都度受け取って使っているものについては、贈与税の対象にならない場合があります。

一方で、次のようなものは贈与税の問題になりやすいです。

  • 住宅購入資金として親から援助を受けた
  • 車の購入資金を出してもらった
  • 事業資金を援助してもらった
  • 投資資金をもらった
  • 生活費名目でも使わずに預金として残していた
  • 毎年まとまった金額を受け取っていた

特に、年間110万円を超える金銭を受け取っている場合には、贈与税の申告が必要になる可能性があります。

 

「親子間だから大丈夫」「家族のお金だから問題ない」と考えてしまう方もいますが、親子間であっても、無償で財産を受け取れば贈与税の対象になることがあります。

 

なお、珍しいケースですが、当社のお客様が親御さんから金(ゴールド)を無償で譲り受けたというケースもあります。贈与時の時価で110万円を上回る200万円程度でしたので、贈与税の申告をして納税していただきました。現金預金以外の資産に対しても贈与税はかかるのです。

住宅購入資金の援助を受けた場合は特に注意

贈与税のお尋ねが届きやすい代表的なケースが、住宅取得資金を親から贈与してもらって、居住用の不動産を購入した場合です。

住宅を購入すると、税務署が購入資金の出どころを確認することがあります。住宅ローンや自己資金だけで購入している場合は問題になりにくいですが、親や祖父母から資金援助を受けている場合には、贈与税の申告が必要だった可能性があります。

住宅取得等資金の贈与については、一定の非課税制度が設けられている場合があります。しかし、非課税制度を使うためには、期限内に贈与税の申告が必要になるケースがあります。期限後申告となると非課税の対処とならないので要注意です。非課税枠内であっても、申告が『適用条件』です。

そのため、親から住宅購入資金を受け取っていたにもかかわらず、「非課税だから申告しなくてよい」と思い込んで申告していないというミスは絶対にしないでください。

非課税制度の要件を満たしているか、期限内申告が必要だったか、今からどのように対応できるかは、個別に確認する必要があります。

※「災害」などのやむを得ない事情がある場合に限り、期限延長が認められることがあります。

現金手渡しでも税務署に確認されることがある

「現金手渡しなら税務署に分からないのではないか」と考える方もいます。

しかし、現金手渡しであっても、後から贈与税の問題が出てくることがあります。

たとえば、現金でもらったお金を不動産購入資金に使った場合、税務署から購入資金の出どころを確認される可能性があります。また、相続が発生した後に、被相続人の預金口座から多額の出金が見つかり、その資金の行方を確認されることもあります。

さらに、受け取った側の預金口座に大きな入金があれば、その入金の理由を説明する必要が出てくることもあります。

 

つまり、現金手渡しであっても、資金の流れや使い道から贈与が疑われることはあります。現金だから大丈夫と考えて、事実と異なる説明をするのは避けるべきです。

「借りただけ」と回答する場合の注意点

親から受け取ったお金について、「贈与ではなく借入です」と説明する場合もあると思います。

実際に借入であれば、贈与税の対象にはなりません。しかし、親子間の借入については、形式だけでなく実態が重要です。

たとえば、次のような状態だと、税務署から贈与ではないかと疑われる可能性があります。

  • 金銭消費貸借契約書がない
  • 返済期限が決まっていない
  • 利息の定めがない
  • 実際に返済していない
  • 返済記録が残っていない
  • 返す意思や返してもらう意思が不明確

単に「親から借りただけです」と回答しても、返済実績や契約内容がなければ、贈与と判断される可能性があります。

税務署へ回答する前に、借入として説明できる資料があるか、実際に返済しているか、今後の返済計画があるかを確認しておきましょう。

贈与税を無申告にしていた場合の対応方法

贈与税の申告が必要だったにもかかわらず申告していなかった場合には、期限後申告を検討します。

贈与税は、原則として贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までに申告・納税する必要があります。この期限を過ぎている場合でも、申告が必要であることが分かったら、期限後申告を行うことになります。

税務署から連絡が来る前に自主的に期限後申告をした場合と、税務署から指摘を受けた後に申告した場合では、無申告加算税などの負担が変わる可能性があります。

すでにお尋ねが届いている場合でも、放置するより、早めに事実関係を整理して対応することが重要です。

 

特に、贈与の金額が大きい場合、複数年にわたって贈与を受けている場合、住宅購入資金が関係している場合には、税額や加算税の計算も複雑になりやすいため注意が必要です。

 

→無申告の贈与税について相談する

お尋ねを放置したり虚偽回答したりするリスク

税務署からのお尋ねを放置するのはおすすめできません。

お尋ねに回答しないままでいると、税務署から再度連絡が来たり、追加資料の提出を求められたり、場合によっては税務調査に発展したりする可能性があります。

また、事実と異なる回答をすることも危険です。

たとえば、実際には親から住宅購入資金をもらっているのに「すべて自己資金です」と回答したり、親からの入金を別の理由として説明したりすると、後から矛盾が生じる可能性があります。

単なる申告漏れで済むはずだったものが、財産の隠ぺいや仮装と判断されると、重加算税など重いペナルティにつながるおそれがあります。

税務署への回答は、感覚で書くのではなく、事実関係と資料に基づいて慎重に行うことが大切です。

質問された内容について、すぐに思い出せない場合には、無理して回答するのではなく、きちんと確認してから後日回答するのがポイントです。

→贈与税を申告していない方へ/無申告がバレる理由・ペナルティ・今から申告する方法

回答前に準備しておきたい資料

税務署から贈与税のお尋ねが届いた場合には、回答前に資料を整理しておきましょう。

主な資料としては、次のようなものがあります。

  • 預金通帳(贈与ではなく借入の場合は、返済金を振り込んだ部分を用意しましょう)
  • 入出金明細
  • 不動産の売買契約書
  • 住宅ローンの契約書
  • 親族からの送金記録
  • 贈与契約書
  • 金銭消費貸借契約書
  • 返済記録
  • 領収書
  • 資金使途が分かる資料
  • 税務署から届いたお尋ね文書

資料を整理することで、贈与なのか、借入なのか、生活費・教育費なのかを判断しやすくなります。

 

また、税務署に回答する内容と資料の内容が食い違っていると、追加で確認される可能性があります。回答書を提出する前に、説明内容と資料が整合しているか確認しましょう。

税理士に相談した方がよいケース

贈与税のお尋ねは、自分で回答できる場合もあります。

たとえば、贈与税の申告義務がないことが明らかで、資料も整理されている場合には、ご自身で対応できることもあります。

一方で、次のような場合で、納税義務が本来はあったと考えられる場合には、税理士に相談した方が安全です。

  • 親から110万円を超えるお金をもらっている
  • 住宅購入資金の援助を受けている
  • 現金手渡しで証拠が少ない
  • 複数年にわたって資金援助を受けている
  • 借入か贈与か判断が難しい
  • 税務署への回答内容に迷っている
  • すでに贈与税を無申告にしている
  • 加算税や延滞税が心配である
  • 税務調査に発展しないか不安である

贈与税は、事実関係の整理が非常に重要です。回答の仕方によって、その後の税務署対応が変わることもあります。そこで不利な扱いを受けないために、税理士事務所(会計事務所)に相談して対応するのが安全なのです。

特に、無申告状態でお尋ねが届いている場合には、自己判断で回答する前に、贈与税や無申告案件に対応している税理士へ相談することをおすすめします。

まとめ

税務署から贈与税のお尋ねが届いた場合には、放置せず、まず内容を確認し、事実関係を整理することが重要です。

親からもらったお金、住宅購入資金の援助、現金手渡し、親子間の借入などは、贈与税の問題になりやすい代表的なケースです。

お尋ねは税務調査そのものではない場合もありますが、税務署が資金移動について確認している段階です。事実と異なる回答をしたり、資料を隠したりすると、後に問題が大きくなる可能性があります。

贈与税の申告が必要だったにもかかわらず無申告だった場合には、期限後申告を含めて早めに対応を検討しましょう。

 

当税理士法人では、贈与税を含む無申告案件について、期限後申告や税務署対応のご相談をお受けしています。税務署から贈与税のお尋ねが届いて不安な方や、過去に受け取ったお金について申告が必要か分からない方は、自己判断で回答する前に一度ご相談ください。

 

→税務署への回答前に税理士に無料相談する

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